短歌を読む会をする
短歌パーティ! という短歌を読む会を、奈良絵里子さんと一緒にやっています。
サトウが今年に入って短歌に興味を持ち始めたタイミングで、現代短歌のアンソロジー「短歌タイムカプセル」が発売されたため、
好きな歌を持ち寄って「パーティ」をやってみたいなとつぶやいたら、奈良さんがすぐに反応してくださったことがきっかけです。
その後、会の流れを相談しながら一緒に考えました。
vol.1(4月開催)
短歌を詠む人を対象
1部 好きな歌を3首持ち寄って話をする
2部 最近詠んだ歌を1首ずつ発表
終了後、残ったメンバーで持ってきた歌集を読む
短歌の世界の仕組みを奈良さんはじめ参加者の方にもあれこれお聞きし、基本的に短歌を詠む人のためのコミュニティとしての「結社」、批評の場としての「歌会」があるということを理解しました。ただ、始めたばかりの私にとってはまずは批評より鑑賞の場の方が重要だとも思っていまして、長らくmogu book(引用を介して話をする会)などでやってきた「読み」の共有を短歌でもやってみたいと思いました。
当日1首ずつカードに書かれた短歌について話をし、さまざまな解釈が可能であること、読みは深めていけそうなことなどを実感できました。
事前に奈良さんから短歌を読む(読み解く)のに時間がかかる、と聞いていて、きっと読めるようになるほど時間がかかるものなのだろうな、と思っています。
- 藤本玲未「オーロラのお針子」
- 日経歌壇
- 石川美南「机上ノ灯台」
- 笹井宏之「てんとろり」
- たべるのがおそい vol.1 木下龍也
- 枡野浩一/杉田協士 『歌 ロングロングショートソングロング』
- 本多真弓『猫は踏まずに』
- 沼尻つた子『ウォータープルーフ』
- 鈴木晴香 『夜にあやまってくれ」
- 本多真弓『猫は踏まずに』
- 岡崎裕美子『わたくしが樹木であれば』
- 佐藤弓生『モーヴ色のあめふる』
- 岡崎裕美子『わたくしが樹木であれば』
- 石川美南『物語集』
3首選ぶために、この会の直前に歌集を3冊買ってしまいました。パーティ前後から短歌を詠むスピードも加速し、こうやって話をする場があるとモチベーションが維持できそうだなと感じています。
奈良さんのレポートが詳しいです。最後に短歌ビギナー向け情報も充実!
短歌パーティ!vol.1 : 日々の機微
vol.2 「読みを楽しむ」(6月開催)
vol.1に参加したかったと友人知人に言ってもらったことを受けて、主に短歌に興味があるけれどきっかけが掴めないという方を対象に開催しました。
1部 奈良さんとサトウが好きな歌を3人3首(合計18首)紹介しコメントし合う
2部 奈良さんとサトウが持ってきた歌集をみんなで読む時間
3部 みんなで好きな歌を1首ずつ選んで話をする

3首ずつ映して紹介しました
奈良さんの3人3首
- 雪舟 えま 『た ん ぽ る ぽ る 』
- 吉岡 太朗 『 ひ だ り き き の 機 械 』
- 飯田 和馬
サトウの3人3首
- ⼩川真理⼦『⺟⾳梯形(トゥラペーズ)』
- 正岡豊『四⽉の⿂』
- 千種創⼀『砂丘律』
私が現代短歌を読み始めたのは最近なので、「こんなことも歌になるんだ」と驚いたものをできるだけ混ぜました。
2人で同じ歌を18首コメントし合うと、お互いの視点や感覚の違いがわかってきておもしろかったです。
その内に海を満たして⽔筒はまだあるだろうその海底に
千種創⼀『砂丘律』
例えばこの歌、サトウはカメラ的なイメージで、奈良さんは体の中のイメージで解釈しました。これは解釈の違いというより個々人の世界の認識の違いがくっきり出たなと思いました。

2/3ぐらい奈良さんが持ってきてくれました。昔の同人誌なども!
歌集を読んだ後に、みなさんの選んだ1首。
- 岡野大嗣
- 嶋田さくらこ『やさしいぴあの』
- 雪舟えま『たんぽぽるぽる』
- 嶋田さくらこ『やさしいぴあの』
3人3首x2人=18首の短歌について聞くのは少し分量が多かったかもしれませんが、
みなさん「こんなことが表現できるんだ」と思っていただいたようですし、また歌集の中からそれぞれ接点のある歌を見つけられたように思いました。入り口になれたのなら幸いです。
こちらも奈良さんのレポートが詳しいです。
短歌パーティ!vol.2 「読み」を楽しむ : 日々の機微
今後、「歌集を読む」「歌人を読む」などテーマを設定してパーティを続けていきたいと思っています。
カード・ダイアローグを使う場合に限り、「短歌パーティ!」の名前を使ってくださってもかまいません。短歌とカード、サイズ的にも相性がいいと思います。ぜひサンプル請求してください。